福島アンテナ
カフカの小説「変身」を読むと、主人公のグレゴール・ザムザが奇妙な姿で目を覚ます場面をおかしく思う。しかし、ふと自分の朝はどうだろうかと考えてしまう。
当たり前だが、虫になることはない。だが、鏡の前で寝癖が四方八方へ伸びていて、まるで意思を持っているかのように感じる。ザムザほどではないが、昨日とは違う姿で目覚めているのかもしれない。
見た目だけでなく気持ちも変身が起きている。毎朝ギリギリでほぼ寝ているのではないかという状態で、布団から出てきて、顔を洗い、ご飯を食べているうちにしっかり目が覚める。逆に、しっかり目が覚めた日に限って朝のうちに眠くなる。
大きな変化はなくても日常には小さい変化が起こっている。そんな変化に気付けると生活が少し柔らかく見えてくる。これからも自分の中の小さな変身を静かに楽しんでいきたい。(20260509)

