障害、難病、ひきこもり…社会参画へ 「超短時間雇用」で働く場を

障害、難病、ひきこもり…社会参画へ 「超短時間雇用」で働く場を

はたらこっと

福島市就労支援凸 人手不足解消も期待

 週に1回15分から―。障害や難病、ひきこもりなどさまざまな事情がある人々に社会参画の門戸を開こうと、福島市就労支援凸(でこ)は、県内の各事業所に「超短時間雇用」の推進を呼びかけている。市就労支援凸では、短時間の業務形態を利用して2人が働き始めた。遠藤一歩代表(53)は「多様なニーズを踏まえた働き方が社会に理解、推進されることで、企業の人手不足解消にもつながる」と期待を込める。

 市内の30代男性は市就労支援凸の仲介を受け、同市の居酒屋「食彩ひとくち」で働き始めた。就労は約7年ぶりで、1日3時間の週3日勤務。皿洗いと配膳業務限定で採用され、現在は調理補助なども担う。通信制高校卒業後に介護事業所などに勤めたが、発達障害と適応障害があり、フルタイムでの仕事は難しかった。自分にあった就労スタイルを探る中で、たどり着いたのが超短時間勤務の働き方だった。男性は「将来は、だし巻き卵を作り、お客さまに提供したい」と笑顔を見せる。同店初の障害者雇用に踏み切った斉藤京子社長は「助かっている。求職者の事情を知り、働き方を探りながら雇用を進めたい」と話す。
 現在、市就労支援凸には約20人が登録している。遠藤代表は昨年10月から県北地域の約40企業に取り組みを提案。障害者雇用の課題について、「求職者と企業のミスマッチがある他、企業側も恐怖心や知識不足から受け入れ体制がない」と指摘する。超短時間雇用では「飲食店でのコメ研ぎ30分のみ」など、時間や職務が明確化されている利点を挙げ、「誰もが当たり前に働けるまちづくりを進めたい」と力を込めた。
 福島労働局によると、2025年の県内民間企業の障害者雇用率は2・43%で、2・5%の法定雇用率を0・07ポイント下回っている。(20260613)