福島アンテナ

国ルート指定に弾み  世界選手権・国内唯一のアジア予選 風切り知る被災地の今

 浜通り一円を舞台とした自転車の「ツール・ド・ふくしま2026」は6月13日、開幕した。国際自転車競技連合(UCI)による世界選手権の国内唯一のアジア予選となったレース部門に国内外から約1750人、サイクリング部門に約650人がエントリーし、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興が進む地域の今を肌で感じている。県内の太平洋沿岸を貫く自転車道「ふくしま浜通りサイクルルート(浜サイ)」のナショナルサイクルルート(NCR)への国指定が有力となった中での開催で、レセプションに参加した関係者は選定へ弾みになると期待した。
 ツール・ド・ふくしまのコースは浜サイの経路と多く重なる。浜サイは今夏にも、NCRへの東北初の指定が有力視されており、世界最高峰の舞台につながるアジア予選として各国のサイクリストが集う今大会は、指定の機運を高める絶好の機会となっている。NCRに認められれば、国が走行環境の整備、国内外への情報発信を支援する。
 浜サイ、今大会のコースはともに、震災と原発事故被災地の「光と影」を物語る幾多の場所を通過する。発災から15年が経過した地域の復興の進[しん]捗[ちょく]が実感できる。指定によってこれまで以上に人が集まり、被災地の交流人口のさらなる拡大も見込まれる。(20260614)

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