詩人・草野心平の故郷をたずねて いわき市・小川町

詩人・草野心平の故郷をたずねて いわき市・小川町

若い世代の声

 福島大学協働プロジェクト学修「川内村の歴史と魅力を伝える」(担当教員:福島大学地域未来デザインセンター特任准教授 藤室 玲治)では、川内村にゆかりの深い詩人・草野心平さんについて学ぶため、いわき市小川郷を6月27日に教員1名、学生4名で訪問、草野心平記念文学館の元学芸員の小野浩(71)にご案内いただきました。その前半の様子を青山さんに紹介してもらいます。

福島大学行政政策学類4年 青山 奈那美

 福島県いわき市小川町は、いわき市名誉市民である詩人・草野心平さんの生まれ故郷であり、ゆかりの場所が市内に数多く残されている。草野心平記念文学館で長年勤務した小野浩さん案内の下、小川郷駅、草野心平生家、常慶寺を訪れた。
小川郷駅はいわき市小川町高萩にある駅であり、2023年には100年の歴史を持つ木造駅舎の立て替えも行われた。駅前には心平さんの詩にも登場するモリアオガエルのモニュメントが設置され、心平さんと深い結びつきが感じられる。駅のホームからは、男体山・女体山と呼ばれる二つの岩峰がそびえたつ二ツ箭山を望むことができ、この風景は小川郷駅に帰ってくる人々が一番に目にする故郷の象徴である。

 草野心平生家では、心平さんが16歳まで暮らしていた当時の生家の模型や年表、写真が展示されている。幼少期の複雑な家庭環境、家族との死別といった生い立ちを学ぶ事ができ、生家での生活環境など当時の暮らしに思いを馳せることができる。屋内には心平さんが最初に作詞したといわれる直筆の「小川の歌」も飾られている。この歌には戦後の新しい小川の町を作りたいという想いが込められている。

 生家から約100mの距離にある常慶寺は心平さんが眠る場所である。心平さんの実祖父である白井遠平や心平さんが経営していた居酒屋「火の車」で働いた橋本千代吉の墓所も境内にあり、心平さんを知る上で欠かせない場所だ。

 一方で、小川郷駅舎の建て替えによる街並みの変化やガイドの育成など今後に向けての課題も残っているという。小野さんは、「小川らしさが残る場所」を大切にし、生家でのガイドの育成等、「歴史を伝える役割を認識した人が伝えていくことが大切」だと語った。今後もこの歴史を絶やすことなく伝えていくための工夫が望まれる。

 詩人・草野心平さんの故郷を感じることができる小川町。そこでは、心平さんの生い立ちや故郷への想いが感じられる。

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小川郷駅前に設置されているモリアオガエルをイメージしたモニュメント
 

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草野心平生家と小野さん
 

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草野心平生家内で記念撮影。左から2人目が筆者
 

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草野心平さんの墓所