転入女性のtentenだよりNo88 桃の品種リレー 初夏から次々入れ替わり

転入女性のtentenだよりNo88 桃の品種リレー 初夏から次々入れ替わり

ドアを開いた人たち

 福島の夏といえば、何といっても桃。子どもの頃は当たり前のように食べていましたが、大学進学を機に県外へ出ると、福島の桃が無性に恋しくなりました。
 福島に戻り、桃農家に嫁いだことで、品種ごとの違いを意識するようになりました。それまでは「桃は桃」だと思っていたのです。
 去年の夏は10品種ほどの食べ比べを楽しみました。桃の季節は、リレーのように次々と品種が入れ替わっていきます。
 まずトップバッターは「はつひめ」。6月下旬頃から収穫が始まります。さっぱりとした爽やかな甘みが口に広がると、「今年も桃の季節が始まったなあ」としみじみ思います。
 その後、「暁星」や「ふくあかり」を経て、いよいよ福島の桃の代表格「あかつき」がお目見え。我が農園でも主力の品種です。甘みと酸味のバランスが良く、果肉もしっかりしているので、生食はもちろん料理にもよく合います。去年は生ハムとトマトの冷製パスタにして楽しみました。
 黄色い桃の「黄貴妃」も大好きです。缶詰でしか知らなかった黄色い桃を、初めて生で食べた時は、こんなに美味しいのかと驚きました。とろっと柔らかくなるまで追熟させて食べるのがおすすめです。
 去年は「蟠桃[ばんとう]」という珍しい品種も食べました。平たい形をした桃で、なかなか出会えない分、見つけるとつい手に取ってしまいます。
 そして夏の終わりには甘くて大きな「さくら白桃」が登場します。これを食べ終えると桃の季節の終わりを感じ、少し寂しくなります。
 品種を意識してからは、その美味しさをより深く味わえるようになりました。今年も品種リレーを楽しみながら、福島の夏を満喫したいと思います。

(福島の転入女性が暮らしの情報を発信するサイト「tenten」ライター・桜井恵理。2026年7月24日付情報ナビtimeプラスより転載)

 さくらい えり 福島市出身。都内の大学卒業後、Uターン。 福島を愛し、相棒のカメラとともに県内59市町村すべてを巡る。元ミスピーチキャンペーンクルー。現在は福島のギフトショップ「ent」スタッフや、福島に関するライターとして活動しながら、福島の魅力を発信している。
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tenten(てんてん)だよりは、転勤や結婚などをきっかけに福島県内に引っ越してきた女性が転入者の目線で発見した福島の魅力などをつづっているコラムです。定期的に紹介しています。

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