若い世代の声
第108回全国高校野球選手権福島大会で初の甲子園切符を手に入れた、いわき市の東日大昌平高の選手は新聞のコラムや本を読んだり、感想を書いたりするなど活字を通して語彙(ごい)力や表現力を磨いている。
同校では定期試験を実施しない代わりに、探究学習を取り入れている。読書と感想文作成を日課とし、言葉に魂を込めて表現する習慣づくりを推進してきた。野球部では寮生活を送る選手が夜にも探究学習に取り組み、人間的な成長を図ってきた。
福島民報社では、生徒が週に1度音読しているという17条の創立訓などに触れた一面コラム「あぶくま抄」を優勝翌日の7月26日朝刊に掲載。選手はコラムから学び取ったことなどの感想文をつづった。渡辺頼都さん(3年)が「努力を重ねる尊さとスポーツが持つ希望の力を強く感じた」、清村英心さん(同)が「勝利が決して偶然ではなく全員の努力でつかみ取れたものだと伝わった」と書くなど、言語化を通して精神的成長の糧にしている様子もうかがえた。
江井康胤監督は言葉が持つ力を重んじている。自らを奮い立たせる語句や仲間を励ますフレーズを見つけ、力に変えてほしいと願うのは、「社会に出た際、培った語彙力が必ず助けになる」と考えるからだ。地域から応援される強いチームを目指す上でも、自らの意志を言葉で的確に伝えられることが周囲との良好なコミュニケーションにつながると信じている。(20260729)
【写真説明】 チームの初優勝について書かれた、あぶくま抄を読んで選手が寄せた感想文の一部


