若い世代の声
県内高校生が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の教訓を学び、語り継ぐ福島民報社のプロジェクト「15歳のバトン」の高校生被災地視察は8月1日、浜通りで始まった。初日は福島北、相馬、福島明成の3校の生徒10人が参加して復興の歩みと現状、廃炉への課題に学びを深めた。
プロジェクト1年目の今年は3校と、郡山東、日大東北、会津学鳳、会津ザベリオ学園、尚志、須賀川桐陽、東日大昌平、安積黎明、いわき総合の計12校42人が参加する。3年間で県内全高校1年生の参加を目指す。大学生ボランティアも同行し、世代を超えた多角的な視点で福島の未来を考える。
初日は双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館や県復興祈念公園(双葉町、浪江町)、中間貯蔵施設などを視察した。生徒は伝承館で語り部の講話を聞き、原発事故に伴う避難の経過や長期化する避難生活の影響を学んだ。中間貯蔵施設では除染土を一時保管する広大な現場を見た。
相馬高1年の菅俣羚さんは語り部活動や震災に関心があり参加した。「風評や差別など原子力災害による影響を生きた言葉で感じ、現地を体感できた。知らないことばかりだと気付けたことが学び。福島の現状をこれまで以上に自分の言葉で伝えられるよう学びたい」と表情を引き締めた。
視察は2、4、9の各日にも実施する。参加生徒の学びの振り返りや思いを込めたメッセージは本紙やプロジェクトの公式サイトで発信する予定。
■国内外のメッセージ 3年で1万人分募集 民報社、合唱曲に
福島民報社は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の記憶を次世代へつなぐ参加型プロジェクト「15歳のバトン」の一環で、国内外から福島へのメッセージを募集している。3年かけて1万人分を集め、寄せられた言葉を歌詞に織り込んだ合唱曲を作る。2028(令和10)年度の披露を目指している。
募集テーマは「あの日から変わったこと」「未来に届けたい福島のぬくもり」など四つ。120字以内で、年齢を問わず福島への思いや次世代への決意を募っている。寄せられたメッセージの一部は本紙や公式サイトで紹介し、合唱曲として歌い継いでいく。
「15歳のバトン」の公式サイトの専用フォームから応募できる。(20260802)
【写真説明】 語り部の講話を聞き、原発事故の被害や双葉郡内の現状を学ぶ生徒


