福島のニュース
5人組アイドルグループ「リアルピース」が子どもたちから人気を集め、勢いに乗っている。メンバーの1人、いわき市出身のこーた(神崎洸太)さん(35)は、明るいキャラクターが魅力だ。「今でも地元愛は変わらない。挑戦する大切さを伝えたい」。芸能界で輝く一番星を目指す。グループは動画投稿サイト「YouTube」のチャンネル登録者数140万人以上を誇る。歌やダンス、バラエティ企画を配信し、注目を集めてきた。1月から始まった全国のライブハウス「Zepp(ゼップ)」9会場をまわるツアーを達成すれば、男性アーティスト初の快挙となる。テレビの冠番組が始まるなど、活躍の幅を広げている。こーたさんは、いわき市の海を見て育った。今でも悩んだり、落ち込んだりすると、東京の海に出かける。地元の海や空の美しさとは異なるが、自然を眺めると心が落ち着くという。幼いころから目立ちたがり屋だった。小学校高学年でバスケットボール競技と出合った。コート上の視線を独り占めする感覚が好きだった。「かっこいい自分に酔っていた」と当時を懐かしむ。「一回きりの人生。やりたいことをやろう。そしてモテたい」。日体大卒業後は、いわき市や東京でアルバイトに明け暮れた。アパレルや土木業界、スポーツトレーナーなど様々な業種で汗を流した。その中で、熱中できるものを見つけた。芸能界だった。未知の世界に、刺激的な生活を送った。ただ、売れなかった。衣食住に困り、頭を下げて実家に戻ることもあった。それでもライブ配信を続けるなど、芸能活動を継続した。「自分に酔える仕事。そして、やっぱりモテたい」。こーたさんの天職だった。2020(令和2)年にリアルピースの一員になった。当初のライブの観客は片手で数える程度だったが、懸命なパフォーマンスを見せた。その後も、ライブや動画配信、ファンサービスに力を注いだ。自分を知ってくれる人、応援してくれる人や、動画の再生回数が徐々に増えていった。今年の3月11日。SNS(交流サイト)で「何年経とうと今日という日を忘れちゃいけない。忘れない」とつぶやいた。東日本大震災は古里の風景を一変させた。一方、復興に進む地元の姿は、自分に喜びと前に進む原動力をくれた。地元に恩返ししたい―。いわき市での凱旋ライブは、今後の目標のひとつだ。「自分の全力パフォーマンス、生き様を見てほしい。一人でも多くの人を笑顔にする」と熱っぽく語る。黄色い声援に包まれた会場で、輝く自分を思い描く。

