搾乳やふん尿回収ロボットで作業効率化 大規模畜産施設「シャインコーストファーム」落成 福島県浪江町

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搾乳やふん尿回収ロボットで作業効率化 大規模畜産施設「シャインコーストファーム」落成 福島県浪江町

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福島県浪江町が町内棚塩地区に整備した大規模畜産施設「シャインコーストファーム」の落成式は9日、現地で行われた。出席者が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で傷ついた浜通りの畜産業復興に向けた拠点となる施設の完成を祝った。施設は10日に開所し、生乳や堆肥などを生産する。搾乳された生乳の初出荷は11日を予定している。約25ヘクタールの敷地に、牛舎や飼料庫、宿泊棟など全18棟が整備されている。10日から順次、県内や北海道から乳牛を運び入れる。1年かけて約2280頭を搬入する。年間の生乳生産量は約1万3千トンを見込む。自動で乳を搾ることができるロータリー型搾乳ロボットやふん尿回収ロボットといった最新設備を備え、作業環境の効率化を図っている。飼育する牛のふん尿から抽出したメタンガスを活用して発電し、施設内で使う電力全体の約6割を賄う。総事業費は約145億7785万円で、国の福島再生加速化交付金を活用した。「復興牧場」の位置付けとなる施設では、堆肥や液肥の生産も担う。浜通りを中心とした農業生産団体・個人などに販売する。良質な肥料成分を被災農地に供給し、除染などで失われた地力の回復につなげる。式では吉田栄光町長が「町の畜産業の再生に大きく寄与する」とあいさつした。山本啓介農林水産大臣政務官、山野謙復興庁事務次官、小貫薫県農林水産部長らが祝辞を寄せた。施設を運営する町内の畜産会社シャインコーストの紺野宏社長は「牛とともに働く人を育て、町の未来をともにつくる。地域にとって誇れる場所にしていく」と決意を語った。施設の東側には、全国酪農業協同組合連合会(全酪連)が研究所を新設し、年明けの供用開始を目指している。矢吹町の全酪連酪農技術研究所にある研究部門を移す。【写真】最新設備が整えられた施設内を内覧する関係者。右はロータリー型搾乳ロボット