福島のニュース
県内の企業や団体は、加工技術を生かした工業製品や手工芸品、製法にこだわった食品などを生み出している。「ものづくり」の工夫や思いを紹介する。じっくりと丁寧に乾燥させた干し芋「吟醸蜜芋」は、サツマイモ「ゆずりは蜜芋」を原材料としている。農業生産条件が不利とされる中山間地域で、土づくりにこだわり抜いて栽培した。糖度は75度で、一般的な紅はるかの焼き芋の50~60度をはるかに上回る。サツマイモが腐る「基腐病[もとぐされびょう]」が主要産地で拡大し流通量が減少した2020(令和2)年、市場参入の可能性を見いだし、郡山市で栽培を始めた。2022年から南相馬市原町区の中山間地域の牧草地を耕し、栽培を本格化させた。他製品との差別化を図るため土壌改良に力を注いだ。キノコの菌床を農地に混ぜ、良質の微生物を増やして地力を引き出した。豊かな土壌環境で育ったサツマイモはストレスが少ないため、従来より皮が薄くなり、養分を十分に吸収して甘さが増すという。加工する際は専用の乾燥機で温度や湿度を一定に管理し、品質の安定化につなげた。香港への輸出や交流サイト(SNS)を活用した販路拡大を見据える。柏原秀雄社長(65)は「土づくりから工夫したからこそ、濃厚な甘みを醸し出せた。おいしさを届けたい」と語る。【メモ】▷所在地郡山市田村町川曲字牛骨50▷従業員数8人▷電話024(975)2680▷価格200グラム1188円(税込み)

