福島県内最大規模 須賀川市の釈迦堂川花火 今夏休止 資材など高騰、体制見直し

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福島県内最大規模を誇る須賀川市の釈迦堂川花火大会は今年度の開催を休止する。警備のための人件費や資材が高騰する中、市や商工団体などでつくる実行委員会は、現状の体制のまま長期的に継続するのが困難だとして、1年間立ち止まり、運営体制を見直す。実行委の中核になっている市の財政状況が厳しく、職員の負担が大きいことも背景にある。行政主体から民間主体へ移行する方向で検討し、来年度の再開を目指す。22日、市役所で実行委員会を開き決めた。実行委の会長を務める大寺正晃市長は席上、現状の予算で対応した場合、花火の打ち上げに十分な費用を振り分けられず、市の支出増額が難しいこと、協賛金の大幅な増額が見込めないことを説明。継続を求める声が複数上がったが、現状を踏まえ、実行委は今夏の休止を最終的に了承した。例年、8月下旬に開催している。大会は市の補助金約1千万円と有料観覧席のチケット収入や協賛金を合わせた事業費約7千万~8千万円で運営してきた。2025(令和7)年度は406万円の黒字収支となった。ただ、総支出額は会場の管理や警備に関する業務委託料、電気設備の工事請負費などが高騰し、2024年度と比べ269万円増えた。市によると、事業費は将来的に1億円を超える可能性もあり、同じ運営方法で継続した場合、赤字が続く見通しとなった。市は財政健全化を優先課題としており、市の支出を増やすのが難しい状況がある。例年、大会の準備に当たる約100人の職員の事務負担が大きく、働き方改革を進める必要もあることから、運営体制の見直しが必要と判断した。実行委は不安定化する経済情勢に柔軟に対応でき、花火を通した新たなビジネスモデルの導入を促進するため民間団体主体の組織づくりを進める。今後、各実行委員から推薦を受けた民間団体などを実行委に加える方向で検討している。大寺市長は実行委で「100年続く花火大会のため持続可能な大会運営を目指したい」と訴えた。※須賀川市釈迦堂川花火大会1978(昭和53)年に始まった。地元の糸井火工が2005(平成17)年に須賀川、長沼、岩瀬の3市町村が合併したのを契機に演出を手がけている。約1万発を打ち上げ、県内外から例年、約10万人の見物客が訪れる。