福島のニュース
県下一の消防団をたたえる福島民報社の「民報金ばれん」は2026(令和8)年度、桑折町消防団(斉藤修団長・団員308人)に贈られる。同町の受賞は1975(昭和50)年以来2回目。県と県消防協会、福島民報社が厳正な審査で選んだ。6月6日午前10時から南相馬市民文化会館ゆめはっとで開かれる県消防大会で表彰される。町消防団は2019(令和元)年10月の台風19号で町内を流れる佐久間川が決壊した際には迅速に町内の巡回に入った。伊達崎地区が広範囲に浸水するなど甚大な被害が出る中、警戒パトロールや内水排水処理、土のう積みなどを行い、水防体制の要を担った。2011(平成23)年3月の東日本大震災発生時には、団員がいち早く各屯所に集合。停電に加えて通信網が断絶する中で避難誘導や危険箇所の把握などに奔走した。水道施設の被災に伴う断水を受けて給水活動に当たるなど、ライフラインの維持・確保のため昼夜を問わず活動を続けた。将来にわたる機能維持に向け、消防人の確保・育成にも力を入れている。2016年は条例定数390人を確保していたが、4月1日現在の団員数は308人と減少傾向にある。組織を維持するために2014年に「女性消防隊」、翌2015年には消防団OBでつくる「機能別消防隊」を発足させた。現在は女性消防隊に19人、機能別消防隊には15人が在籍し、活動を下支えしている。高齢者世帯を訪ねての防火啓発や、特別養護老人ホームとの合同訓練などに取り組む。「自分たちの地域は自分たちで守る」の基本理念を掲げ、災害や火災への備えを万全にしている。町内の過去5年間の火災発生件数は2021~2023年が各4件、2024年が6件、2025年が8件。死者は2024年と2025年に1人出た。◇◇74回目を迎える民報金ばれん表彰は福島民報社が消防団の士気高揚と防災意識の向上を目的に、1953年度から実施している。県の各地方振興局が活動実績などを予備審査し、県と県消防協会、福島民報社が最終審査して受賞団体を決めた。

