福島のニュース
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の記憶と教訓を後世に伝える県復興祈念公園(双葉、浪江町)が開園した2日、大型連休後半の初日とあって県内外から多くの来園があった。来訪者は津波の爪痕を残す家屋を見つめ、未曽有の災害で犠牲となった故人を悼み、記憶を語り継ぐ決意を新たにした。足運び現状理解を公園東側の双葉町中浜地区出身の菅本武恒さん(70)=いわき市に避難=は、国営追悼・祈念施設の丘から、津波で全壊した自宅のあった海岸沿いを眺めた。「古里にはもう帰れないが、双葉への思いが消えることはない」と望郷の念を募らせた。千葉市の会社員高橋優太さん(28)は、浪江町の震災遺構・請戸小を訪問後に、復興祈念公園に足を運んだ。「より多くの人に来てもらい、被害の大きさを体感してほしい」と災禍の風化防止を願った。一般開放を前に、園内の国営追悼・祈念施設で献花式が行われた。金子恭之国土交通相、牧野京夫復興相、内堀雅雄知事、吉田栄光浪江町長、平岩邦弘双葉町副町長が、トルコギキョウなどの花を手向けた。終了後、報道陣の取材に吉田町長は「犠牲者、遺族の方々に改めて、被災地の思いを次の世代につなげていく拠点、象徴になる」と公園の意義を語った。平岩副町長は「原子力災害の被災地で起きたことを多くの方にこの地に足を運んでいただき現状を理解してほしい」と呼びかけた。

