福島のニュース
須賀川市長沼の藤沼湖周辺で30、31の両日に開かれるイベント「FUJINUMAGREENDAYs(フジヌマグリーンデイズ)」の開催に向けて地元の関係者らが準備を進めている。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後に途絶えていた藤沼湖の湖面利用を復活させようと、初めてカヌー体験を実施する。湖のレジャー活用と周辺の自然の魅力を全国に発信する機会に、住民の期待は高まっている。カヌーを使った湖面の活用は2001(平成13)年に須賀川市で開かれたうつくしま未来博を機に本格的に始まった。旧長沼町の住民団体が未来博のイベントの一環で藤沼湖に自作のカヌーを浮かべ、約100人の来場者が訪れた。未来博後も地元小中学生を対象にしたカヌー教室が開かれ、2010年ごろまで続いた。震災後にダムの運用が再開した際も地元住民から湖面活用を求める声が上がったが、決壊による7人の犠牲者と1人の行方不明者を出した被災地としての慰霊の念や、農業用水の水質悪化の懸念などから見送られてきた。昨年5月に開催した第1回のフジヌマグリーンデイズでカヌー体験が企画されたが、強風のため中止となっていた。4月26日、関係者が試験的にカヌーに搭乗し、湖畔を周遊した。関係者約20人が参加。天栄村在住のカヌー・カヤックのインストラクター斉藤雅邦さんの指導の下、カヌーをこぐ技術や安全対策について学んだ。体験後、関係者による会議を開き、イベントの日程などを確認した。カヌー体験は5月31日に予定している。うつくしま未来博で藤沼湖にカヌーを浮かべた経験のある地元遊水会の深谷哲雄会長(76)は「湖面のにぎわいをもう一度取り戻し、未来につないでいってほしい」と期待を込めた。

