福島便り
福島県会津若松市のデジタル地域通貨「会津コイン」の教育現場での実証は24日、市内の若松四中で行われた。新入生が対象の学校用品販売会で保護者らがキャッシュレス決済を体験した。
販売会ではそれぞれの商品を扱う事業者が異なるため、保護者らは商品ごとに釣り銭のないよう現金を用意しなければならなかった。事業者も預かった料金を手作業で確認する必要があり、時間がかかっていた。
今回は上履き、通学用かばん、制服のネームプレート、運動着のネームを現金だけでなく会津コインでも支払えるようにした。会津コインは各事業者のブースに置かれたQRコードを読み取り、金額を入力するだけで支払いが完了する。利用した保護者はスムーズに会計を済ませていた。
会津コインの企画・開発の実務を担うTIS(本社・東京都)の薄恒平さんは「実証を通して課題を見つけていく。地域の困りごとを一つ一つ解消していきたい」と話した。