福島便り
福島県古殿町の食料品製造業アクツフーズは再生可能エネルギーの導入に向け、常陽銀行の子会社で太陽光発電事業を手がける常陽グリーンエナジーと県内で初めてオンサイトPPA(電力購入契約)を結び、26日に太陽光発電の運転を始めた。
オンサイトPPAは、再エネを導入したい企業の敷地に発電事業者が発電設備を設置し、企業側がその電気を購入する仕組み。設備の設置や維持にかかる費用は発電事業者が負担するため、企業側は大きな初期投資をせずに再エネを導入できるメリットがある。
アクツフーズでは古殿町の本社事務所と工場の屋根に660枚の太陽光パネルを設置。今後、同社の年間消費電力の約3割を太陽光発電で賄い、年間145・7トンの二酸化炭素(CO2)削減を見込む。
25日に設備が完成し、アクツフーズへの引き渡し式を行った。同社の阿久津智以社長と常陽銀行の横江貴之須賀川支店長が参加した。阿久津社長は「今はどの企業もCO2削減などを求められている。社会の流れに合わせていきたい」と話した。