福島便り
福島県石川町の認定こども園「いしかわこども園」の落成式は27日、現地で行われた。前町長らの官製談合事件の影響で開園が延期されるという異例の事態を乗り越えて工事が完了し、新年度からは135人の園児が通う。式典では関係者が地域の子どもたちの健やかな成長を願った。
同園を巡っては、昨年4月に前町長が逮捕された事件を受けて外構工事の入札が止まり、当初予定していた同12月の開園も延期された。同8月に入札を再開し、急ピッチで整備を進めて年度内の完成にこぎ着けた。
木造平屋、延べ床面積1745平方メートルで、木材をふんだんに使った温かみのある空間が特徴。0歳児から5歳児を受け入れ、町内にある第一・第二保育所の園児と新しく入園する子どもが4月から通園する。
落成式には約50人が出席した。関係者がテープカットし、首藤剛太郎町長が開園の遅れを謝罪した上で「新年度に間に合わせることができた。4月から子どもの声が響くと思うとうれしい」とあいさつした。近内雅洋町議会議長、山田真太郎県議らが祝辞を述べた。
入園予定の第一・第二保育所の園児が園歌を披露し、「これから、いしかわこども園でたくさん遊んで楽しく過ごします」とあいさつすると、出席者が大きな拍手を送った。
式典後、小玉陽彦町教育長は「完成してほっとしている。今後もしっかりと子どもの教育に携わっていく」と話した。
29日には一般向けの内覧会を開く。時間は午前10時から午後3時まで。(県南版)