福島便り
福島ロボットテストフィールド(ロボテス、福島県南相馬市・浪江町)は1日付で福島国際研究教育機構(F―REI、エフレイ)に統合された。1日、南相馬市のロボテスでエフレイの山崎光悦理事長らが新しい看板を披露し、災害対応など過酷な作業環境で活躍するロボットの開発に向けて新たな一歩を踏み出した。
ロボテスは福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の具現化に向けた研究開発拠点として県が整備し、2020(令和2)年に全面開所した。今後は従来からの企業や大学、団体などによる研究に加え、エフレイのロボットやドローンの実証研究拠点として活用される。災害や廃炉など過酷な環境下で作業するロボットやドローンの開発に役立てる。機材の組み立て、保存など実証に向けた準備に使う新棟の建設も計画している。
10月にはロボットの国際競技会「ワールドロボットサミット(WRS)」の会場となる。運営は福島イノベーション・コースト構想推進機構が引き続き担う。
統合に合わせてエフレイの山崎理事長、木村直人執行役、村田文夫広域連携監、ロボテスの鈴木真二所長、推進機構の戸田光昭専務理事、復興庁の牛尾則文審議官らが集まり、新しい看板を披露した。山崎理事長は「エフレイ自らの研究機能をしっかり根付かせ技術を磨き、実証しながら社会実装につなげたい」と抱負を語った。