福島便り
福島県警本部が地域部に新設した「自動車警ら隊(自ら隊)」の発足式は2日、同本部で行われた。警察署の管内をまたぎ、制服警察官がパトカーで昼夜を問わず巡回。強盗や金属盗、特殊詐欺など広域化する犯罪の抑止や、事案発生時の初動体制の強化に当たる。
一線署にある従来の自動車警ら班の活動範囲は原則として署管内にとどまる。自ら隊は本部直轄の部隊とし、交流サイト(SNS)などを通じた緩やかな結び付きで離合集散する「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」による強盗や特殊詐欺、投資・ロマンス詐欺などの事件に対応する。
式には藤原貞治隊長(地域企画課指導官)ら隊員約40人が臨んだ。森末治県警本部長は自ら隊を高い職務質問技能と事案対処力を持つ「プロ集団」と評した上で、「皆さんの姿を見せることが県民の不安払拭につながる」などと訓示した。
藤原隊長が「県民の安全安心の確保に万全を期す」と決意を表明した。隊員はパトカーに乗り込み、地域の見守り活動に出発した。