福島便り
福島県郡山市などが2日、報道陣に公開した市内の開成山地区体育施設は、「全ての市民がスポーツに親しみ、楽しめる機会の提供」などという整備方針に基づき改修された。トレーニングルームや子ども向け遊び場の新設の他、パラスポーツへの対応などが施され、関係者はスポーツの機運が高まる起爆剤になることを期待している。
宝来屋ボンズアリーナ(郡山総合体育館)は、従来は食堂だったスペースがトレーニングルームに生まれ変わった。トップアスリートが使用するパワーラックやランニングマシンなど器具が充実し、アスリートから一般人まで幅広く利用できる。担当者は「市民の皆さんにも健康管理に役立ててほしい」と話している。
郡山ヒロセ開成山陸上競技場は、県大会までの公式大会が行える第3種公認トラックにリニューアル。100メートル走の9レーン化に加え、投てきのサークルにイスを固定する金具を設置できるなどパラスポーツにも対応している。インフィールドには衝撃に強いハイブリッド芝生を導入した。補助競技場は300メートルトラックを整備し、夜間練習用照明設備を新設した。365日午後9時まで点灯する。
ヨーク開成山スタジアム(開成山野球場)は、スコアを映し出すスクリーンが高画素数となり、映像がスムーズになった。砂利からアスファルトに舗装された駐車場は、子どもが自由な発想で遊べるようピアノの鍵盤や丸、三角、四角などさまざまな模様が描かれている。元は芝生だった外野席は8段の段床席に変わった。
弓道場は雨漏り箇所の修理やトイレの洋式化、会議室への空調設備導入などを行った。
市文化スポーツ観光部の高木信幸次長兼スポーツ振興課長は「市民スポーツのシンボルとして、施設の完成を契機により一層スポーツに親しむ市民が増えてほしい」と願っている。(郡山版)