福島便り
福島県いわき市の磐城高箸が製作しているキーホルダー「魚編のコツ」のデザインアイデアが、13日に開幕する大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「EARTH
MART」の展示品に採用された。未来に向けてより良く食べることをテーマにした展示「進化する冷凍食」の架空の商品パッケージに使われる。
高橋さんが魚編のコツを「ふくしまベストデザインコンペティション2024―2025」に出品し、審査員を務めた放送作家の小山薫堂さんがデザインの秀逸さを高く評価。自身が万博で手がけるパビリオンの展示品に、デザインアイデアを使わせてほしいと申し出て、高橋さんが了承した。
展示は「未来の冷凍食品」のコンセプトで、将来あり得るかもしれない架空の商品をリアルなパッケージで表現した。「魚をまるごと凍結粉砕したパウダーで作ったパスタ」の設定で、名称は「魚へんのパスタ」。魚編のコツ同様、魚の骨が鮪(マグロ)や鯖(サバ)などの漢字にかたどられた商品がパッケージに描かれている。
小山さんは「子どもにも大人にも興味を持ってもらえる、ユーモラスで知的好奇心が刺激されるデザイン」と絶賛。廃校となった旧田人二小南大平分校に社屋と工場を構える高橋さんは「山奥で生まれたアイデアが採用され、大変うれしい。県内の人に少しでも元気を与えられたら幸い」と話している。