福島県内初「学びの多様化学校」開設 不登校生に配慮 棚倉町

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福島県内初「学びの多様化学校」開設 不登校生に配慮 棚倉町

福島便り


不登校の中学生に配慮して柔軟に教育課程を展開できる「学びの多様化学校」の棚倉中分教室が福島県棚倉町の高野小に開室した。県内では初めて。8日、現地で開室式が行われた。
分教室は高野小の教室を間借りし授業を行う。通学生徒は1年生3人、2年生1人、3年生2人の計6人。年間の授業時間は1015時間から770時間とし生徒の心理的な負担を軽減する。さらに独自の新教科「マイキャリア」を導入する。さまざまな体験学習を通じて郷土愛を育んだり、将来の夢に向けて学んだりする。
棚倉中では不登校の生徒が増加傾向にある。2019(令和元)年度16人だったが、2023年度には8人増の24人となっている。町教委は生徒の学びを止めることなく平等に学べる環境を整備するため同室を設置した。
開室式では、生徒4人と保護者が出席した。荒川文雄教育長が「学びたいことを自分らしく学んでほしい」、川上一美校長は「皆さんは棚倉中のかけがえのない生徒だ。『自主貢献』の気持ちで進んでほしい」とそれぞれあいさつした。宮川政夫町長が祝辞を述べた。同町出身のサクソフォン奏者片野みはるさんがお祝いの演奏を披露し、式に華を添えた。