福島便り
JA福島さくらたむら地区園芸部会の「たむら地区園芸振興大会」は11日、福島県田村市船引町の迎賓館辰巳屋で開かれた。設立30周年を迎えたことから、さらなる園芸振興に向け誓いを新たにした。
部会員をはじめ、県、各市場、資材・農薬メーカー、JA役職員など約100人が出席した。
黒羽徳三部会長が「部会一丸となり、たむら地区の良質な野菜を全国に出荷していきたい」とあいさつした。同JAの蒲生幸夫専務が「持続可能な農業と農業者の所得向上につながる取り組みを進めていく」と述べた。
今年度の重点取り組みとして、主要野菜の生産基盤の維持拡大や異常気象下でも安定した品質・収量確保に対応した技術等導入を図ることなどを決めた。販売目標額は11億3400万円を目指す。
JA職員が事業計画や主要品目取り組み事項などを説明した。
記念講演会も開かれ、西友の生鮮食品部青果の吉川和美さんが「バイヤーから選ばれる産地とたむら地区に求める青果物について」と題して講演した。
会場には肥料・農薬・資材等の紹介、営農相談ブースを設け、参加者は必要な資材の見学をしたり、今後の営農相談をするなどしていた。
たむら地区は阿武隈山地に属する中山間地域で、かつては葉タバコ、養蚕が盛んだった。平成に入り、農業情勢は変化し、農産物の輸入自由化などの影響を受け、これらに代わる作物の導入が進められてきた。現在はピーマンをはじめ、インゲン、トマト、ナスなどの夏秋野菜の栽培が盛んとなっている。
部会では、地域に合った栽培技術、生産者間の交流が図り、地域の園芸振興を進めている。(県南版)