福島便り
冬眠明けの熊の出没による被害を未然に防ぐため、福島県は16日、県内全域を対象に「ツキノワグマ出没注意報」を発令した。7月末まで、山菜採りや登山時、空き家などでの出没に警戒するよう呼びかけている。
県によると、今年の月別の熊目撃件数は、1~3月は2~5件で推移していたが、今月は15日までに9件と急増している。浜、中、会津3地方から目撃情報が寄せられているという。3月以降、気温の高い状況が続き熊の活動が活発になっていることが要因とみている。大熊町では今月14日に浜通りで初めてツキノワグマが捕獲された。阿武隈川より東側には熊はいないとされてきたが、生息域が拡大している実態が明らかとなった。
県自然保護課は、熊鈴やラジオなど音の出る物を身に着ける他、生ごみや未収穫の果物などを屋外に放置しないよう促している。