福島便り
福島県福島市飯坂町の穴原温泉・吉川屋は大型観光企画「ふくしまプレデスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、発酵食品と伝統和食を融合した料理メニューが味わえるプランの提供を開始した。全ての料理に発酵食品が使われている。
同旅館はコロナ禍などがあり2020(令和2)年ごろから、体の中から健康にしようと発酵食品の製造に力を入れてきた。今回のプレDCでは県が、発酵文化に理解を深める「発酵ツーリズム」を掲げていることから料理の開発を進めてきた。
コースは、リンゴのピューレをみそに合わせたタレなどで味わう福島牛の陶板焼きが主菜。「常磐もの」のお造りや地元産の果物、季節の野菜を使用した料理などを提供する。
料理は季節を通じて変更していく。春の料理メニューは6月中旬ごろまでの予定。価格は1泊1室2人利用で1人2万6400円から。
畠正樹社長は「発酵は日本の伝統であり、和食の原点。地域の魅力を発信し、インバウンド(訪日客)誘致にもつなげたい」と話し、大友博幸総料理長は「発酵食品作りには試行錯誤を重ねた。それぞれの季節の料理を楽しんでほしい」と呼びかけている。
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吉川屋は今年185周年を迎え1日から、記念キャンペーンを実施している。特別室や貴賓室の宿泊券などが当たる宿泊者限定の抽選会を3カ月ごとに行う。そのほか同旅館などでの思い出を募る「記念日エピソード」企画、夕食で提供される福島牛の量が通常の2倍で楽しめる特別宿泊プラン(1人1万8500円~)もある。
詳細は同旅館ホームページで。