福島県のJR只見線会津川口―只見駅間 再開通GW間に合わず 復旧5月中旬以降 プレDC企画にも影響

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福島県のJR只見線会津川口―只見駅間 再開通GW間に合わず 復旧5月中旬以降 プレDC企画にも影響

福島便り


2月の大雪の影響で運休が続く福島県のJR只見線の会津川口―只見駅間は、再開通が大型連休に間に合わず、5月中旬以降となる見通しだ。県が18日、発表した。線路脇の斜面で雪崩が発生しており、作業が困難な状況という。行楽シーズンが本格化する大型観光企画「ふくしまプレデスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせた企画列車も会津川口―只見駅間は一部を除き運行を取りやめる見通し。地元は早期の再開通を望んでいただけに、長期にわたる運休によって地域経済が冷え込むのを懸念している。
会津川口―只見駅間は2月4日から終日運休となっている。沿線で複数の雪崩や多数の倒木が確認されており、特に只見町の会津塩沢―会津蒲生駅間での雪崩は、山の上部から滑り落ちてきた雪や木が寄岩スノーシェッドの入り口をふさぐなど、大きな被害が出ている。
発生場所の周辺は今も1メートルほどの積雪があり、新たな雪崩が発生する危険性があるため、重機を搬入する経路の確保が困難で、除雪や倒木の撤去ができない状況だという。本格的な復旧作業は雪が少なくなってからとなる見通しで、運休が長引くこととなった。
JR東日本東北本部は26日から会津川口―只見駅間で代行バスを運行する。プレDCに合わせて4、5の両月に複数回、会津若松―只見駅間で運行が予定されている企画列車「風っこ只見線満喫号」と「只見線レトロ満喫号」は、会津川口―只見駅間が再開通するまで会津若松―会津川口駅間での運行となる。県は「安全を確保しながら早期の復旧を目指したい」(生活交通課)としている。
県によると昨年の大型連休中、只見線の会津川口―只見駅間は通常時を大きく上回る1日平均約300人が利用した。春の観光の最盛期に再開通が間に合わない事態に沿線関係者は「地元への大きな影響は避けられない」などと落胆する。只見町商工会の目黒長一郎会長(76)は「代行バスで少しでも来町してほしい。早急な全線再開を望む」と訴えている。