福島便り
福島県いわき市の鮮魚店「おのざき」が販売する未利用魚を使ったカレーの缶詰「SpiSea[スパイシー]
Blue[ブルー]」が第64回ジャパンパッケージコンペティション(JPC)の中華・エスニック食品部門賞に輝いた。県内で受賞した企業はおのざきが唯一。
未利用魚は加工の手間がかかることや知名度の低さから市場に流通せず、廃棄される魚を指す。こうした魚の消費を促進し「常磐もの」の魅力を知ってもらおうと、昨年3月にカナガシラのココナツカレー、今年2月にアカエイのインド風ビンダルーカレーを発売。市内在住のデザイナーの岩谷洋平さん(42)が缶詰の外装デザインを手がけた。カナガシラが水色と黄、アカエイがオレンジと黄を基調としている。
小野崎雄一社長(29)は「福島から消費者向けの商品を作りたいという思いが形になり、認められて良かった」、岩谷さんは「いわき発のストーリーや思いを込めたデザインが賞に選ばれ本当にうれしい」と喜んだ。
JPCは商品化されたパッケージのデザイン性や機能を競うコンテスト。118点の応募作品の中から40点が入賞した。授賞式は5月30日、都内で行われる。