春闘 賃上げ5.09%最高更新 連合福島第1回集計2018年以降で

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春闘 賃上げ5.09%最高更新 連合福島第1回集計2018年以降で

福島便り


連合福島は21日、今春闘での傘下労働組合の賃上げ要求に対する企業側回答の第1回集計結果(16日時点)を公表した。平均月額1万4683円で賃上げ率は5・09%となり、比較可能な2018(平成30)年以降で最も高くなった。連合福島は昨年からの賃上げの流れが継続している結果とみて、今後交渉が本格化する構成組織と連携を図り、賃上げ水準の維持を図る考えだ。
賃金引き上げを要求した156組合中、妥結した75組合の結果をまとめた。春闘での賃上げ率の推移は【グラフ】の通り。組合員が300人未満の中小企業でも平均月額1万467円で4・06%の引き上げとなった。昨年春闘の賃上げ率を上回り、2018年以降で最高だった。連合福島全体の賃上げ率は連合全体の5・37%とほぼ同程度の高い水準だった。
連合福島は、中小企業でも原材料費などの価格転嫁が進み、大企業との格差は昨年と比べれば縮小していると分析。ただ、運輸・交通部門などから「人件費に対する価格転嫁が進んでいない」との声が届いており、依然として業種間での格差が生じているとみている。
21日に福島市で記者会見した連合福島の沢田精一会長は「賃金と物価が安定的に上昇する経済社会への定着が図られつつある」との認識を示した。残る81組合の交渉が今後本格化することを踏まえ「労働者の賃上げにつながるよう最後までサポートする」と述べた。