福島便り
福島県本宮市は、在英県人会ロンドンしゃくなげ会長、ワールド県人会長を務めた故満山喜郎[よしお]さん(白河市大信出身)=3月5日に死去=の顕彰碑を市内の英国庭園内に建立する。5月31日に開かれるフラワーフェスティバルで除幕する予定。東京電力福島第1原発事故による風評払拭への貢献や、福島県と世界の橋渡し役として尽力した功績を後世に伝える。
本宮市と英国ケンジントン&チェルシー王室特別区の友好協定締結に携わるなど、満山さんの長年の貢献に謝意を込めて建立を決めた。顕彰碑は御影石製で、満山さんの写真と功績をまとめた銘板をはめ込む。ロンドンしゃくなげ会が2019(令和元)年にシャクナゲの木を寄贈した場所付近に設置する。高松義行市長は「満山さんの遺徳を、しっかり後世に伝えていきたい」と話している。
満山さんは1993(平成5)年にロンドンしゃくなげ会を設立。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生後、ロンドンでの県産品PRや展示会などを通して復興へ歩む古里の実情を伝えた。2013年にワールド県人会長に就任し、海外県人会のまとめ役となった。
福島民報社が派遣したふくしま復興大使の受け入れにも携わり、ロンドンに福島庭園、本宮市に英国庭園が開園する契機となった。