福島便り
福島県は今年度、大学生ら若者が中心となり、県内各地域の振興策や人口減少などの課題の解決策を検討する専門チームを設ける。中通り、浜通り、会津の3地域ごとに企業訪問や地域活動への参加などのフィールドワークを繰り広げ、若者、学生ならではの視点での提言や実施すべき取り組みなどをまとめる。24日に県庁で開かれたふくしま創生・人口戦略本部の初会合で示した。
チームは官民連携・共創組織内に設け、学生に加え、県の振興局、市町村、企業の若手らを含め各地域それぞれ30人程度で構成する。3地域にある大学だけでなく、浜通りではいわき市の福島高専の参画も視野に入れている。提言案は来年2月にも地域ごとに報告する予定で、内容は県の地域づくり政策に反映させる。
若年層の県外流出が人口減少対策の最重要課題となる中、県は事業を通して学生らに県内の魅力や特色ある企業などへの理解を深めてもらう。同年代への福島県の情報発信の強化や若者の地域定着にもつなげる考え。活動を通じた大学生らと地域、企業の交流の促進などの効果も期待している。
県は今年度から2030(令和12)年度までの6年間の地方創生・人口減少対策の実行計画「ふくしま創生総合戦略」の効果的な推進に向けて1日付でふくしま創生・人口戦略本部を発足した。同本部は官民連携・共創組織や、県庁内50課室と各地方振興局による人口戦略ワーキンググループなどで構成されている。会合では、ワーキンググループが取り組む重点プロジェクトも【下記】の通り決定した。【重点プロジェクト】(1)女性活躍推進(2)多文化共生・外国人活躍(3)地域愛着形成(4)魅力ある職場づくり(5)働く場の創出(6)若者移住促進(7)ふくしまとのつながりづくり