福島便り
人気ドラマ「相棒」などで知られる脚本家の徳永富彦さんが審査委員長を務める「ふくしま超短編脚本賞実行委員会」は「福島」をテーマにした脚本作品を6月27日まで募集している。創作の場を提供し、新たなPR手法としての活用を検証する。
徳永さんは昨年12月に福島信用金庫北支店の取引先でつくる「ふくしん北信友会」が福島市で開いた研修会で講師を務め、講演料を原資とした「ふくしま超短編脚本賞(徳永富彦賞)」の創設を提案した。多くの人に脚本作りを楽しんでもらおうと、文字数を超短編の200字以内(句読点も含む)に設定。複数による共作も受け付ける。徳永さんの他、福島市出身の俳優・タレントの、なすびさん、俳優の久留飛雄己さん(劇団青年座)、詩人・演出家の野宮有姫さん(青年団)が審査する。最優秀賞に賞金5万円のほか、特別賞を予定している。
徳永さんは友人の招きで2010年、2015年、2025年に福島県を訪れ、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生前後の変遷を目の当たりにしてきた。「福島を訪れるたび、大きく変わったものと、それでも変わらないものがあり、福島には天才が生まれているはず、と思っています。もしかしたらあの人や、自分がそうかもしれない、少しでもそう思ったら、ささやかなきっかけにしていただければ幸いです」とコメントし、多くの応募を呼びかけている。
入賞作は福島民報で8月上旬に発表し、ラジオ福島で放送する予定。
応募方法は作品、氏名、電話番号を記載しメールでminikyaku@gmail.com募集要項。