福島便り
福島県の会津若松市役所新庁舎の完成記念式典は29日、現地で行われ、関係者が市の新たな出発を祝った。内覧会も開かれ、市民が行政サービスのさらなる向上を期待した。
式典で室井照平市長が新庁舎の特長を紹介し「市民に末永く親しまれる施設にし、この節目を本市の新たな出発点としたい」と語った。清川雅史市議会議長らと共にテープカットした。内覧会では、市民が市内を一望できる6階の待合・ミーティングスペースや1階の多目的スペースなどを巡った。長男(4)と訪れた会社員栗城結菜さん(29)は「(以前の本庁舎と比べ)館内がきれいになり、子どもを連れてきやすくなった」と話した。
市役所本庁舎は1937(昭和12)年に北側の旧館、1958年に南側の新館が建設された。老朽化に伴い、2023(令和5)年から約103億円かけて新庁舎建設工事が始まった。歴史的に価値のある旧館の外観などを残しつつ、一部7階建てに造り替えた。
低層部には窓口部署を集約し、プライバシーに配慮した相談コーナーを設けた。地震に備え、免震構造を採用した他、議場には防音の親子傍聴席を新設した。
開庁式は5月7日に行われる。