福島便り
詩集「智恵子抄」で知られる福島県二本松市出身の洋画家・高村智恵子(1886~1938年)の生誕祭は4月24日、同市油井の智恵子の生家・智恵子記念館で始まった。5月20日の誕生日に合わせ、智恵子が制作した紙絵の実物展示や居室の特別公開などのイベントを繰り広げている。
紙絵は「花パターン」や「菊」など10点を11日まで公開する。上川崎和紙の紙絵制作体験を17、18、24、25の各日に催す。生家の2階にある智恵子の居室は3~6、10、11、17、18、20、24、25の各日に公開する。
入館料は高校生以上410円、小中学生210円。問い合わせは智恵子記念館へ。■智恵子抄の収録作、音楽に乗せて披露
高村光太郎連翹忌運営委員会は4月27日、二本松市の智恵子の生家で、智恵子抄の収録作を音楽に乗せて披露する朗読公演を開いた。
高村智恵子生誕祭の一環。ボイスパフォーマーの荒井真澄さんが朗読を担当し、智恵子抄の「樹下の二人」「あどけない話」「レモン哀歌」などを情感たっぷりに披露。箏曲演奏家の元井美智子さん、テルミン奏者の大西ようこさんが美しい音色を添えた。
聴衆は高村光太郎が紡いだ言葉の数々と、音楽の共演を満喫していた。(県北版)