福島便り
福島市立子山に伝わる郷土食材「凍み豆腐」のよりよい製法を科学的に分析し、将来の担い手確保につなげようと、市と福島大の共同研究がスタートした。同大の研究員として市立子山地区地域おこし協力隊の原中慎太郎さん(48)=神奈川県寒川町出身=が参画する。木幡浩市長が2日、任命書を交付した。
市の協力隊員が同大の研究員を担うのは初めて。原中さんは同大で週に1度、調査研究の支援に当たる他、市立子山支所を拠点に新たな特産品の開発や販路拡大に向けた企画に携わる。
首都圏の鉄道会社で26年間にわたり技術職などを務めた後、福島市に移住した。交付式で原中さんは「まずは生産現場や地域を知っていきたい」と語り、木幡市長が「個性的な取り組みを地域の外に発信してほしい」と期待した。福島大地域未来デザインセンターの大越正弘特任教授、立子山地区自治振興協議会の斎藤信行会長が同席した。
原中さんの任期は5月1日から3年間。市の協力隊は現在、原中さんを含めて8人が市内各地で活動している。