福島便り
栃木県那須塩原市の東北自動車道上り線で計14人が死傷した逆走多重事故を受け、東日本高速道路(ネクスコ東日本)は1、2両日、福島県内高速道路で誤進入による逆走の恐れがあるインターチェンジ(IC)の「平面交差」4カ所に逆走防止の矢印看板を設置した。
県警によると、県内には平面交差のICが8カ所ある。ネクスコ東日本はこのうち常磐自動車道の新地、常磐双葉、大熊、磐越自動車道の田村スマートの各ICに矢印看板を設けた。平面交差に差しかかる直前の側道に看板を置き、車両のライトが当たると反射して夜間でも進行方向が認識しやすいという。各ICには進路を示す標識を設置しているが、さらに注意を促すため追加対策として3~5枚の看板を設けた。
残りの4ICは磐越自動車道の西会津、東北中央自動車道「相馬福島道路」の伊達中央と霊山、あぶくま高原道路の石川母畑。それぞれの道路管理者が逆走防止対策を検討している。
平面交差は本線に合流しようとする車と、本線から出口に向かう車が交わる構造。同社は今後、栃木県警による事故捜査結果などを踏まえ、さらなる対策が必要かどうか検討していく。■霊山ICで現場点検
国交省や県警など
道路管理者の国土交通省、県警高速交通隊と東日本高速道路(ネクスコ東日本)福島管理事務所、県などは2日、平面交差の東北中央自動車道「相馬福島道路」の霊山IC(伊達市)で逆走防止に向けた合同現場点検を実施した。参加者からは進行方向を示す看板の設置場所の変更、誤進入を防ぐゲートの設置などの改善を求める意見が寄せられた。今後、対応策を詰める。