古民家再生し宿泊施設に 土湯温泉への誘客促進 福島市のチャンネルスクエア、7月中旬オープン

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古民家再生し宿泊施設に 土湯温泉への誘客促進 福島市のチャンネルスクエア、7月中旬オープン

福島便り


福島の自然を生かした観光体験型企画を手がける福島市のCHANNEL
SQUARE(チャンネルスクエア)は、市内の土湯温泉の女沼近くに佇む築150年の古民家を宿泊施設に再生する計画に取り組んでいる。平学代表は「大自然に囲まれた非日常空間を味わってほしい」と7月中旬のオープンに向けて準備を進めている。
5年ほど前から土湯温泉観光協会と提携し、国内外の観光客誘致に向けた女沼開拓事業に携わってきた。女沼に足しげく通う中で目を付けたのが、震災を機に使われなくなった古民家だった。「古き良き古民家を知恵と発想で生まれ変わらせ、次世代につなげたい」という思いで持ち主への交渉を重ね、今回の計画が決まった。
チャンネルスクエアのスタッフや全国から有志で集まった仲間らと共に独学で勉強し、約3年かけて自ら内部の解体作業を進めてきた。廃材や竹など自然の材料を再利用し「人と人がつながった手作り感」を意識している。現在はクラウドファンディング(CF)で資金を集め、シャワー室や脱衣所、土湯温泉の土を使ったアースバッグサウナなどの設置を目指している。
宿泊施設としての機能だけでなく、古民家周辺で野菜を作り「女沼の特産品」を生み出すことや、災害時には避難所としての活用も視野に入れている。
来年度からは大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」が始まる。平代表は「土湯の新しい魅力に触れ、観光促進に向けた仕掛けづくりになりたい」と意気込みを語った。