福島県・郡山東高「レモネードスタンド」 初の校外で協力訴え 売上金、小児がん患者に

  • [エリア] 郡山市
福島県・郡山東高「レモネードスタンド」 初の校外で協力訴え 売上金、小児がん患者に

福島のニュース


福島県郡山市の郡山東高の1~3年生有志23人は10日、市内の開成山公園でレモネードの売上金を小児がん患者の支援に充てる「レモネードスタンド」を繰り広げた。昨年8月の文化祭から取り組みをスタートしており、今回初めて校外での活動に臨んだ。乳がん治療を経て、同校でレモネードスタンドを呼びかけた教諭の佐藤由香里さん(44)は「今後は他校の生徒とも一緒に活動していきたい」と展望を語る。
同校のレモネードスタンドは、佐藤さんが自身の闘病経験を生徒の人生に生かしたいとの思いで声を上げ、始まった。文化祭で集まった善意を昨年10月、福島医大付属病院小児腫瘍内科に寄せた。校内では佐藤さんの思いに賛同した教員や生徒がレモネードスタンドに取り組むなど、活動の輪が広がっている。
10日は地域住民にも活動を知ってもらおうと、1杯200円のレモネード約220杯を用意した。前回同様、集まった浄財は福島医大付属病院小児腫瘍内科に寄付する。男子生徒の呼びかけで立ち寄った市内の会社員高山徹也さん(40)は、妻と息子2人の4人でレモネードを味わった。「この活動を初めて知った。子どもを持つ身として、ありがたく思う」と関心を示した。
次回は7月に開成山公園で行う。佐藤さんや有志生徒は、他校の生徒と共に活動したい、との青写真を描く。同校生徒会長の山内璃乃さん(3年)は5月末、県南地区の各校生徒会長が集まる「生徒会長サミット」でレモネードスタンドの取り組みを発信する予定。賛同し、協力してくれる他校を募りたい考えだ。「多くの高校生が力を合わせれば、たくさんの活動ができると伝えたい」と言葉に力を込める。
佐藤さんはがんの治療から約1年がたった。体調は良好という。「引き続き、レモネードスタンドに取り組んでいく」と決意を新たにしている。(郡山版)