福島県棚倉町を「テニスの聖地」に 合宿や大会誘致 にぎわい創出へ

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福島県棚倉町は、町内のルネサンス棚倉にある「テニスパーク棚倉」を「聖地」とすることを目指す。新たなテニス大会の創設や情報発信の強化などに取り組み、利用者を増やすとともに交流人口拡大や地域のにぎわい創出につなげる。12日に開かれた町通年議会5月会議で関連経費を盛り込んだ2025(令和7)年度一般会計補正予算案が可決された。
スポーツツーリズム推進事業の一環で、事業は官民連携組織「町スポーツコミッション」が運営主体となる。コミッションはスポーツを通じた地域活性化や関係人口拡大を目指し、29日に発足する。
「テニスパーク棚倉」は日本ソフトテニス連盟が選手強化拠点として2020年にハードコート12面を整備した。ソフトテニス日本代表の合宿や全日本大会に加え、昨年10月には国際テニス連盟(ITF)公認の男子硬式テニスの国際大会が開かれるなどの実績がある。
今後は車いすテニスの大会実施も含め新大会の開催を検討する。早ければ秋に新大会を開催する方針だ。テニスの他にもeスポーツやアメリカ発祥の「ピックルボール」の合宿、大会の誘致・開催にも力を入れる。
専門家を招いてルネサンス棚倉で提供する料理を見直し、町特産品を利用したアスリートフードの開発にも乗り出す。宿泊する学生、選手に最高の状態で練習や大会に臨んでもらう。
事業は2027年度までの3カ年計画で、国の「新しい地方経済・生活環境創生交付金」を活用する。総事業費は1億550万円。町産業振興課の担当者は「ルネサンス棚倉を核とし、町民の健康増進や地域活性化につなげたい」と話している。