避難住民の交流拠点閉所へ 富岡町3・11を語る会の「人の駅 桜風舎」 福島県郡山市

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避難住民の交流拠点閉所へ 富岡町3・11を語る会の「人の駅 桜風舎」 福島県郡山市

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NPO法人富岡町3・11を語る会が福島県郡山市に構えている施設「人の駅
桜風舎」は20日で閉所する。東京電力福島第1原発事故に伴い、避難生活を送る富岡町民の交流拠点や、震災の記憶を伝承する情報発信の役割を9年間にわたり担った。最終日に語り人らを招いた記念イベントを開く。
桜風舎は2015(平成27)年7月に語る会の事務所兼発表の場として開設した。手芸やお茶の講座を開くなどして避難先での交流をつなげ、震災発生前後の写真などを展示して情報発信に努めてきた。
避難先での生活が定着し、コロナ禍などを経て利用者は減少していた。避難指示の解除に伴い、町内に事務所を構え、双葉郡での活動機会が増えたことから発展的解消として10年の節目を前に決断した。
青木淑子代表(77)は「惜しむ声もあり、心残りがない訳ではない。原発事故で失われた人のつながりをとどめたいと『人の駅』と名付けた。足を運んで話を聞き、つながってくれた多くの人に感謝したい」と話した。郡山市内での伝承活動は形式を変えながら続けていくとしている。
現在、定期的な開館はすでに終えている。記念イベントは午前10時から同所で開く。問い合わせは富岡町3・11を語る会。