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大規模災害時に救援活動の拠点や一時避難場所として道の駅を活用する国土交通省の制度「防災道の駅」に、平田村の道の駅ひらたが選定された。同省が14日、発表した。福島県内では猪苗代町の道の駅猪苗代に続いて2カ所目で、県中地域を中心に県南や浜通りをカバーする拠点になる。
防災道の駅は、地震や豪雨などの災害時に自衛隊や警察の活動拠点、緊急物資の輸送基地としての役割を担う。選定されると、防災機能を強化する施設整備などに国の重点的な財政支援を受けられる。
道の駅ひらたは2009(平成21)年オープン。東日本大震災時も施設に大きな被害はなく、いわき・相双方面からの避難者対応に当たった経験がある。選定要件を満たす約5900平方メートルの駐車場の他、施設の耐震性や非常用電源、衛星携帯電話といった基本的な防災機能も備える。
国土交通省道路局によると、こうした災害への強さに加え、国道49号とあぶくま高原道路が交わる場所に立地し、県内各地にアクセスしやすい点も大きな選定理由になったという。
村は今後、防災道の駅として求められる防災機能を精査し、施設の整備や強化に向けた議論を加速させる。沢村和明村長は「防災拠点としての役割が強化されることは大変有意義だ。産業や観光振興にも効果を波及させたい」と述べた。
国土交通省は2021(令和3)年に全国の39駅を防災道の駅に選定した。今回は道の駅ひらたを含む40駅を追加選定し、計79駅になった。