女流立葵杯 対局前夜、勝利へ決意 17日から準決勝以上 福島県会津若松市東山温泉

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女流立葵杯 対局前夜、勝利へ決意 17日から準決勝以上 福島県会津若松市東山温泉

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囲碁の女流タイトル戦「第12期会津中央病院・女流立葵杯」は17日から、福島県会津若松市東山温泉の今昔亭で本戦の準決勝以上が行われる。4強入りしたのは、郡山市ゆかりの藤沢里菜女流本因坊(26)=扇興杯=、上野梨紗女流棋聖(18)、謝[しぇい]依旻[いみん]七段(35)、高雄茉莉[まり]二段(24)。16日は隣接する原瀧で前夜祭が開かれ、タイトル保持者の上野愛咲美女流立葵杯(23)=女流名人=と一緒に着物とはかま姿を披露した。決意表明でこの舞台に立てた喜びを語り、県内外から訪れた愛好家らと交流した。
藤沢女流本因坊は昨年12月に結婚を発表した。お相手の横塚力[りき]七段は7年前の女流立葵杯で記録係を務めている。「夫婦ともども会津が好きで、また来ることができてうれしい。昨年は準決勝で敗退したが、皆さんに温かくしてもらったことが印象に残っている」と城下対局に臨む喜びを語った。
上野女流棋聖は3年連続で前夜祭に参加した。「会津のおいしいご飯と風景と空気が大好きで毎年、朝散歩するのを楽しみにしている。あしたの対局中は会津のヨーグルトを飲んで頑張りたい」と笑顔をのぞかせた。
謝七段が晴れ着に袖を通すのは7年ぶり。「昨年は立会人として来たが、今年は対局者としてこのステージに立つことができた。昇格なのか降格なのか分からないが、うれしい」と述べた。準決勝で対戦する藤沢女流本因坊とは過去に45局も対局しており「その強さはよく知っている」と会場を沸かせた。
高雄二段は3回目の本戦進出で初の4強入り。「初めて本戦に入った年(1回戦の壁は厚く)、会津は夢のまた夢だと思った。こうしたすてきな装いで舞台に立っていることが信じられない。皆さん大舞台で活躍しているので、私も付いていけるようになりたい」と言葉をかみしめた。
上野女流立葵杯の対局は6月の挑戦手合三番勝負だが、今年も姉妹で前夜祭に臨んだ。今年の和服は全員新作だと知り、喜ぶことしきり。「食事、温泉、着物…。会津に来るといいことがいっぱいある」と述べ、新宿のスーパーで会津のヨーグルトジュースを買ったエピソードを披露した。▽主催=日本棋院▽協賛=温知会▽協力=関西棋院、福島民報社、県囲碁連盟▽後援=毎日新聞社