田村逆転サヨナラ勝ち 2度リード、東日大昌平及ばず 春季高校野球福島県大会 準々決勝(5月21日)

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田村逆転サヨナラ勝ち 2度リード、東日大昌平及ばず 春季高校野球福島県大会 準々決勝(5月21日)

福島のニュース

▽準々決勝
田村6-5東日大昌平
【評】田村が東日大昌平にサヨナラ勝ちした。田村は五回に同点に追い付き、大桃の左前打で勝ち越した。逆転された九回は相手の暴投で再び同点となり、1死満塁から大桃が決勝の左前打を放った。東日大昌平は2度逆転したが、点差を守れなかった。■田村11年ぶり春4強
大桃が勝負決める一打
昨秋準優勝の東日大昌平との一進一退の攻防を制し、11年ぶりの春4強入りを決めた田村ナイン。スタメン復帰戦に劇的なサヨナラ打を放った大桃怜也は「しびれる場面で自分の力を発揮できた」と喜びをかみしめた。
点を取られては取り返す大接戦となった。九回表に2度目の逆転を許したがその裏で同点に追い付き、なお1死満塁の好機。「自分が絶対に打って仲間の笑顔が見たい」と打席に入った。2ストライクと追い込まれる中、5球目の低めに来たスライダーを強振。「打った瞬間ヒットを確信した」と振り返った打球は左前に飛び、チームを勝利に導く適時打となった。「公式戦で初めてのサヨナラ打だった」と笑顔を見せた。
1回戦敗退に終わった昨秋の県大会後、チームは「最弱から最強へ」をテーマに掲げ、自身も猛練習を積んできた。今大会の2週間前に左手首を痛め、1、2回戦はスタメンで出られなかった。返り咲いた準々決勝の大舞台。「痛みはあったが気持ちでバットを振った」と強靱(きょうじん)な精神力で乗り越えた。
準決勝は昨夏の準々決勝で敗れた学法石川と対戦する。「先輩方の借りを返したい。磨いてきたつなぐ野球で挑む」。チーム一丸での勝利を見据えた。■「制球力鍛え夏は頂点に」
東日大昌平の伊奈
○…東日大昌平の主戦伊奈蓮樹は「優勝を目指していたので悔しい」と肩を落とした。2回戦に続き、先発のマウンドを任されたが、力みから変化球のコースが定まらなかった。四回に1点差に迫られた後、左翼守備に就いても気持ちを切らさず味方を鼓舞。再登板した八回は走者2人を出したものの、逆転を信じての気迫の投球で窮地をしのいだ。「制球力を鍛え、夏は頂点に立つ」と成長を誓った。