明治・大正・昭和の営みを後世に 写真冊子「沃野の軌跡」発刊 福島県白河市五箇地区のNPO

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明治・大正・昭和の営みを後世に 写真冊子「沃野の軌跡」発刊 福島県白河市五箇地区のNPO

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福島県白河市のNPO法人「住みよい五箇をつくる会」は、同市五箇地区の明治・大正・昭和時代を写真で振り返る冊子「沃野の軌跡」を発刊した。地区の生活の営みが伝わる貴重な資料となっている。
A4判9ページ。1873(明治6)年の地租改正から、1988(昭和63)年の旧五箇村役場解体までの年表とともに、火の見やぐら完工、阿武隈川氾濫、五箇音頭に合わせ踊る住民などの写真を添えている。
同NPO情報化推進委員会のメンバーが3年前から明治以降の写真を収録した冊子づくりの構想を温め、昨年夏から本格的に収集した。住民の協力で約40枚が集まった。
表紙には日露戦争(1904~05年)前後とみられる地区のシンボル・新地山の写真を採用した。松が生い茂る新地山の写真は珍しいという。作成に当たって地区に立地する住友ゴム工業白河工場の住友ゴムCSR基金の助成金を活用した。
20日、同NPO情報化推進委員会のメンバー5人が五箇市民センターに集まり、配布先や活用方法などについて話し合った。
同NPO理事長の薄井惣吉さん(71)は「米生産で栄えた地区だが、年々定住人口が減っている。この冊子で改めて五箇の魅力に気付いてもらえれば」と話している。
冊子は地区の全戸に配るほか、希望者には1部500円で販売する。問い合わせは斎藤隆司副理事長へ。(県南版)