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福島県郡山市の帝京安積高女子ソフトボール部は、市内の米穀卸売業「東北むらせ」と県米穀肥料協同組合と協力しコメ作りをスタートさせた。部員約30人が22日、同市田村町の水田で田植えを体験した。11月にコメを収穫し、試食する予定。
多くの部員が生活している女子寮では、東北むらせが販売するコメを食事に使っている。普段食べているコメの栽培に携わり、食の大切さや農業の魅力を知ってもらおうと昨年から取り組んでいる。今年はコメの市場価格が高騰している中、コメ作りの大変さやありがたさを実感してもらいたいとの狙いもある。
田植えに先立ち、同組合の磯貝安昭理事長が「収穫を楽しみに、泥だらけになって励んでほしい」とあいさつした。部員は円陣を組んで気合を入れ、一生懸命に苗を植えていた。ぬかるみに足をとられ尻もちをつくなど、泥まみれになりながらも和気あいあいと作業した。
主将の黒川優さん(17)=3年=は昨年に引き続き参加した。横浜市出身で寮に入っているため、東北むらせのコメを毎日食べているという。「手作業で時間がかかる上、足腰に疲れがたまる」と苦労を実感。「コメを食べられるのは当たり前じゃない」と語った。
田植えを行った水田は同組合が貸し出している。(郡山版)