コウノトリ、悠々と 福島県富岡町の水田に飛来

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コウノトリ、悠々と 福島県富岡町の水田に飛来

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国の特別天然記念物のコウノトリ1羽が23日、福島県富岡町で目撃された。水田を悠々と飛んで往来し、餌を食べる様子を見せた。
同日午後3時30分ごろ、同町本岡の作業中の田んぼで見つかった。田んぼを管理している上本町振興組合によると、1週間ほど前から姿を見せるようになったという。付近の水田にも飛んでいき、餌を食べている様子だという。
野生復帰事業などに取り組む兵庫県立コウノトリの郷公園によると、黒色の足輪から昨年4月、石川県津幡町で野外繁殖し、同6月に巣立ったオスとみられる。コウノトリは自然豊かで餌の取りやすい環境を求めて行動するといい、同じ個体が4月22日に大阪府泉佐野市のため池で、5月22日に南相馬市原町区の池で目撃されているという。
コウノトリは戦後の乱獲や生育環境の悪化で減少し、国内では1971(昭和46)年に絶滅した。同公園は野生復帰を目指す活動に取り組んでいる。兵庫県で2005(平成15)年に放鳥が始まり、今年4月末時点で野生の生息数は446羽まで増え、全国で飛来が確認されている。
目撃時には約150メートル離れ、餌をあげずに観測するよう呼びかけられている。