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バレーボールの大同生命SVリーグ女子の福島デンソーエアリービーズが福島県郡山市豊田町の旧豊田浄水場跡地に整備する練習用体育館は2027(令和9)年7月の完成を目指す。同年秋の開幕が見込まれる2027―28シーズンから、U―15(15歳以下)チームを含めた選手の練習・生活拠点を愛知県西尾市から郡山市に移す。チーム関係者らが30日、郡山市内で記者会見し、明らかにした。
体育館はバレーボール専用床材を採用し、天井までの高さや照度でSVリーグのホームアリーナの基準を満たす。ポジション別練習の充実などのため、コートは西尾市の体育館から1面増の3面にする。メディカル・トレーニングルームの他、現在は選手寮にあった食堂や浴室を設ける。チームの事務局も置く。
練習日以外はバレーボール教室やファン感謝祭などを催す。非常電源を設置し、災害時は避難所として活用する。環境にも配慮し、国内の体育館で初めて創エネルギー量が消費エネルギー量を上回る「ZEB(ゼブ)」化を目指す。
本拠地の宝来屋ボンズアリーナから東に約400メートルに位置する。市有地のため、デンソーは夏ごろにも市と賃貸契約を結ぶ。延べ床面積は約5200平方メートルで、来年2月に着工予定。
会見ではエアリービーズの杉岡憲部長が施設概要を説明。デンソーの神戸千隆上席執行幹部総務・人事本部副本部長が「地域と共に未来をつくりたい」、椎根健雄市長が「今後も一緒に歩んでほしい」と述べた。会見後、山口結可副主将と辻健志監督が報道陣の取材に応じた。山口副主将は「試合会場に近いので負担が減り、プレーの質も向上する」と歓迎。辻監督は「地域との関係性を高めながら成長したい」と意欲を示した。