経産省の木野正登さん「放射線と廃炉作業の進捗」など解説 福島市で講座開講 9月まで全5回

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経産省の木野正登さん「放射線と廃炉作業の進捗」など解説 福島市で講座開講 9月まで全5回

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経済産業省東北経済産業局資源エネルギー環境部長の木野正登さん(56)による「放射線・原子力廃炉を知る講座」は1日、福島市のコラッセふくしまで開講した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から14年が経過した現在の廃炉作業の進捗や事故原因などを解説し、未曽有の災害の風化防止につなげる。
木野さんは震災・原発事故直後から福島県に入り、今年3月までの14年にわたり経産省資源エネルギー庁の廃炉・汚染水・処理水対策官などとして廃炉作業の進展や情報発信に尽力した。国策で進めた原発の事故は自身にも責任の一端があるとの考えから、経験と反省を後世に伝えようと無報酬での講座を企画した。
初回の講座には小学生を含む約60人が参加した。放射線と放射能の違いなどを分かりやすく解説した。木野さんは福島第1原発の廃炉は世代を超えた長期的な課題となっていると指摘。その上で「復興と廃炉はまだまだ先が長い。14年の出来事を知り、若者が福島を背負っていってほしい」と呼びかけた。
講座は全5回で、9月まで続く。原発の仕組みや日本と世界各国のエネルギー政策、福島県の避難指示解除の経緯などを説明する。
随時、受講申し込みを受け付けている。受講料は大学・大学院生5千円、社会人1万円。高校生以下は無料。