福島県郡山合同庁舎を市文化財に 昭和5年に建築、凝った意匠 郡山市民有志ら署名活動開始

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福島県郡山合同庁舎を市文化財に 昭和5年に建築、凝った意匠 郡山市民有志ら署名活動開始

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福島県郡山市麓山にある県郡山合同庁舎の市重要有形文化財指定を求め、市民有志らが署名活動を始めた。庁舎は昭和初期に建てられた直線的なデザインが目を引く建物。代表世話人は「貴重な歴史的建造物を、後世へ受け継がなければならない」としている。
県郡山合同庁舎は新庁舎の建築が市内のビッグパレット北側で進み、2026(令和8)年度中の供用予定。県は移転後の現庁舎の利用方針を示していない。
現在の合同庁舎は郡山市役所として1930(昭和5)年に完成し、築95年になる。左右対称のシンメトリーな構造で、玄関ポーチや窓の周囲などに凝った意匠が施されている。鉄筋コンクリート造りの総2階建て、中央の塔屋部分は4階建て。市役所の移転に伴い県に寄付され、1968年から県郡山合同庁舎として利用されている。
同市初の図書館が設置され、三島由紀夫の生涯を題材にした日米合作映画のロケ地にもなった(1985年、日本未公開)。
代表世話人の庄司一幸さん、安藤智重さん、世話人の平川真理子さんは「署名活動を通し、保存と活用を考えたい」と協力を呼びかけている。