眼科診療、念願の再開 福島県南相馬市小高区、震災と原発事故以降15年ぶり

  • [エリア] 相馬市 南相馬市
眼科診療、念願の再開 福島県南相馬市小高区、震災と原発事故以降15年ぶり

福島のニュース


福島県南相馬市小高区の市立総合病院付属小高診療所は5日、眼科の診療を始めた。小高区内での眼科診療は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故以降、15年ぶり。
小高区内は震災前、旧市立小高病院が唯一の眼科を担っていた。原発事故の避難指示に伴い小高病院は休止し、避難指示解除に合わせ旧病棟や保健センターで内科と外科のみ、診療を行っていた。
2021(令和3)年12月に小高診療所が新築され、翌年に受診者にアンケートを行ったところ、37パーセントが眼科の再開を希望。2023年4月に市立総合病院に着任した山田成明医師(67)が出向く形で、住民念願の眼科診療が始まった。
初日の5日は、40代男性が訪れた。山田医師が眼底や眼圧の診断を行い、症状を聞き取った。
受診した男性は「職場が小高区内なので、歩いて来ることができた。高齢者が多い地域なので、近くに眼科があるのは安心につながるのでは」と話してした。