「歴史的風致を重んじた景観を維持して」 福島県会津若松市中心部の高層マンション建設計画で住民が市に請願

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「歴史的風致を重んじた景観を維持して」 福島県会津若松市中心部の高層マンション建設計画で住民が市に請願

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福島県会津若松市の野口英世青春通りにある商業ビル「会津ロイヤルプラザ」の跡地で検討されている高層マンション建設を巡り、周辺の商工業者や区町内会ら12団体は6日、市に歴史的風致を重んじた景観を維持するよう請願した。大正ロマンを基調とした町並みの調和が損なわれる懸念があるとしている。
ロイヤルプラザは老朽化を原因に昨年1月末に閉館した。大手マンション業者が跡地に高層マンションの建設を検討しており、地元団体と協議を重ねている。市景観計画では通り一帯は城下町回廊地区に定められ、道路境界線から30メートル以内の建造物は高さ30メートル以下とする基準がある。
跡地は約1200坪。通りには国登録有形文化財で蔵造りの「福西本店」や野口英世が学んだ会陽医院を改修した「會津壱番館」などをはじめ、明治から大正時代にかけて建てられた建築物が数多く残る。
野口英世青春通り町並み協定会の佐原功一会長らが市役所を訪れ、室井照平市長に請願書を手渡した。佐原会長は年間45万人の観光客が訪れる七日町通りとの回遊性などを訴え「どのような景観を備えれば地域活性化につながるのか、規制の整備を含め早急に検討してもらいたい」と述べた。室井市長は「要望をしっかりと受け止め、内容を詰めていく」と話した。